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Kamiインタビュー

UFC親会社の経営危機説に迫る!! アフリクション副社長トム・アテンシオに直撃インタビュー

アフリクション――。近年アメリカで大人気のTシャツのブランドである。もともとアフリクションは選手のスポンサードを通してUFCと友好関係を結んでいたが、昨年末にアフリクションが自社のCMにクートゥアーとヒョードルを出演させたことが問題となり、UFCはオクタゴンでアフリクションの着用を禁止した。これを機に開き直ったアフリクションは、実際にヒョードルを獲得して08年7月にMMAイベントを開催し、正式にUFCの敵対勢力となった。ダナも彼らへの対抗心を隠そうとせず、「Tシャツ屋に何ができる?」「来年まで続くはずがない」など、挑発的な言葉を繰り返した。一方の『アフリクション』側は常に大人な対応をしてきたが、最近になって「UFCの親会社は来年二月で倒産する」などと発言し、反撃を開始した。はたしてその発言の真意とは? また、11月22日発売の『kamipro No.129』ではUFC危機説について、別角度から深く検証している。詳しくはそちらを読んでもらうとして、対抗団体『アフリクション』(こちらにも団体経営危機説はあるのだが)のトム・アテンシオ副社長に話を聞いてみた。


ステーション・カジノの状況はひどいよ。かなり深刻だ。危ないのは彼らのほうだよ


――こんにちは! お忙しい中、時間を割いてくださってありがとうございます!
トム ノープロブレム! なんでも聞いてくれ。

――よろしくお願いします! 早速ですが、『アフリクション』は1月24日に第二回大会を行ないます。この大会にボクシングの試合も一緒に組むという話もあるようですが、本当ですか?
トム 確かに我々はオスカー・デ・ラ・ホーヤのゴールデンボーイ・プロモーションズ(以下、GBP)と提携を始めたが、一月の大会でボクシングの試合を組む予定はない。大会はすべてMMAマッチで、メインイベントはエメリヤーエンコ・ヒョードルvsアンドレイ・アルロフスキーの試合だ。その他のカードも続々と決定しているので、オフィシャルサイトでチェックしてくれ。

――1月の大会は、もともと10月11日に行なわれる予定でした。延期された理由はなんですか?
トム 我々は10月11日の大会でラスベガスのトーマス&マックセンターへの進出を狙っていたが、10月に大会を開催するには状況が整っていなかったので、万全の状態で大会を開催できるように日程を調整し直しただけさ。

――7.19の旗揚げ戦はいい試合も多かったですし、ヒョードルもティム・シルビアに勝利し、大会としては成功と言ってもいいものでしたが、一方でかなりの赤字が出たとも聞いてます。今後、改善すべき点はなんですか?
トム 旗揚げ戦ではMEGADETHを呼んで、試合前に演奏してもらった。激しいメタルミュージックと攻撃的なMMAとのコラボレーションは新たな化学反応を起こしたと思うし、私自身もいいものを提供できたという自負がある。ただ、初めての大会ということもあり、いろいろお金がかかってしまったのも事実だ。『アフリクション』はMMAプロモーションとして、まだ赤ん坊にすぎない。だからショービジネスを熟知しているGBPと提携したんだ。次回大会ではバンドは呼ばずにMMAに集中した大会にするよ。

――話は変わりますが、最近、あなたはMMAメディアに対して「UFCの親会社であるステーション・カジノが来年の二月に倒産する」と発言しましたね?
トム ああ。ステーション・カジノの状況はひどいよ。かなり深刻だ。ダナ・ホワイトは「『アフリクション』は来年までもたない」と言っていたようだが、危ないのは彼らのほうだよ。ハッキリ言っておくが、フェティータ兄弟が運営するステーション・カジノの負債額は53億ドル以上だ。彼らの経営危機に関しては、我々は確かな情報をつかんでいるよ。

――53億ドルと言うと、日本円で5200億円以上! 額が多すぎて実感がわいてこないですね……。差し支えなければ、その情報源について詳しく教えてもらえますか?
トム 残念だが、それはいまここでは話せない。ただ、話せるところで言うと、08年度のノースラスベガスのギャンブル収入額が全体的にかなり売り上げを落としているし、ステーション・カジノも負債を返済期限までに返せない可能性があるから“監視リスト”に入れられて、会社としての信用はガタ落ちだ。その返済期限が来年の3月末にあるということだ。

ステーション・カジノが近々倒産するというのは信憑性のない話ではない


――彼らの赤字は何が原因ですか?
トム それは最近のアメリカ金融業界全体の問題だ。ステーション・カジノだけでなく、いまアメリカのギャンブル業界の下降ぶりと低迷は、前例のないものなんだ。

――では、そのステーション・カジノが、また活況を取り戻す可能性はありますか?
トム それはないね!(キッパリ)。彼らが正常な状況を取り戻すことは絶対にない。返済できなければ猶予期間を申請するとか、いろいろ方法もあるだろうが、ステーション・カジノが近々倒産するというのは信憑性のない話ではない。彼らには、そんな状況でほかのプロモーションのことをとやかく言ってるヒマがあるのかと言いたいね。

――ステーション・カジノの経営が危なくなったとき、ダナ・ホワイトはUFCを誰かに売ると思いますか?
トム 私はダナではないから、彼がUFCをどうしたいのかは知らない。UFCとステーション・カジノは別会社だし、独自に運営していくのかもしれないが、もしUFCを誰かに売ったとしてもステーション・カジノの負債を補填できるとは思わないな。それほどステーション・カジノの負債額は大きいんだ。いずれにしても彼らはヤバイってことさ。

――こういったUFCの噂を聞いて、『アフリクション』に移籍したがっているUFCファイターはいますか?
トム さあ、それはわからないが、もしUFCから『アフリクション』に来たい選手がいるなら、我々はいつでも受け入れるよ。破産申請をしたエリートXCの選手もそうだ。契約問題がクリアになれば、契約したい選手はいるよ。

――キンボ・スライスもその一人ですか?
トム もちろんだ(ニヤリ)。彼は非常に興味深いファイターだよ。

――ただ、そのキンボの所属していたエリートXCは崩壊してしまいました。エリートXCを放送していたCBSが次に放送するのは『アフリクション』だという噂もあります。
トム 地上波で放送されればいいなとは思うが、現在はまだ何も起こっていないし、それは噂にすぎない。一月の大会はPPVで5試合、HDnetで6試合放送することが決まっているからね。

――UFCは世界で最も大きなMMAイベントですが、彼らが地上波放送を獲得できないのは、なぜだと思いますか?
トム いったいこれまでにダナは何度「もうすぐUFCが地上波放送される」と発言した? それは実現したかい? 彼らはケーブルテレビのスパイクTVでTUFシリーズを放送し、たまにUFCの無料放送もやっているが、それだけだ。彼らは少しでもいい条件で契約したいのだろうが、親会社の経営不振が報道されている現状では、テレビ放送の交渉でも足元を見られているんじゃないか? 

――そのズッファ社は旧DSEと現在も裁判中です。一説によると、ズッファはPRIDEの権利を売却することも検討していると言います。それが事実だとして、あなたはPRIDEの権利に興味がありますか?
トム PRIDEはとても素晴らしいイベントで、私も大好きだった。彼らがMMA業界において大きな役割をはたしてきたことは間違いないし、そのブランドのパワーは魅力的なものだ。だが、我々は『アフリクション』という格闘技ブランドを立ち上げたばかりで、いまはそれを定着させることに集中していて、ほかのことを考える余裕はないね。

――ヒョードルは毎年、大晦日は日本で試合がしたいと言っていますが、あなたはDREAMと協力するつもりがありますか?
トム ああ、DREAMは我々と提携を結んでいるM−1とも協力関係にあるし、彼らと協力して何かをすることはいいことだと思う。『アフリクション』の大会でスケジュールが合えば交流していきたいね。もっとも、それは今後の交渉次第だがね(ニヤリ)。

――わかりました。今日はどうもありがとうござました!


※UFC危機説にさらに深く切り込む『kamipro No.129』は11月22日発売です!

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