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Kamiインタビュー

ジョシカクにメロメロ!? 佐伯繁『ジュエルス』スーパーバイザーインタビュー【前編】

スマックガールの活動停止によりピンチを迎えたかに見えたジョシカクだったが、11月8日にGCMコミュニケーション主催の『ヴァルキリー』、そして11月16日にはスマックガールの後継イベント『ジュエルス』という二つの大会が旗揚げし、ふたたび注目を集めている。今回登場するDEEP代表の佐伯繁氏は数年前からDEEPで女子の試合を組み、女子だけのイベントの開催も示唆していたこともあったが、紆余曲折あって『ジュエルス』のスーパーバイザーに就任。「ジョシカクにはビジュアルのいい子が必要」と以前から強調していた佐伯さんの考えるジョシカク論とは? 大会直後に「100点満点」と満足げに語っていた佐伯さんを旗揚げ戦翌日に直撃してみると……!?


いままでスマックの何がダメかっていったら金を払わなかったこと


──今日は女子総合の新団体『ジュエルス』のスーパーバイザーを務める佐伯さんにジョシカクの未来について、たっぷり語ってもらおうと思っています。
佐伯 あ、そう。じゃあ、今日は若林さんのことはいいんだ?

──今日はけっこうです(笑)。
佐伯 まあ、ジョシカクの未来って部分では、ハッキリ言って……、なんだっけ? ゴキブリホイホイ?

──は!? なんですか、ゴキブリホイホイって?
佐伯 あるじゃない? ヴァルなんとか……、あっ、バルサンだ、バルサン!

──バルサンから進化してゴキブリホイホイ。わかりづらすぎますよ!
佐伯 (無視して)ウチより先に旗揚げしたけど、大会をやる前は、俺が言うのもなんだけど、向こうのほうが遥かにカードがいいと思ったんだわ。

──そうなんですか。そのへんの違いがボクらにはすでにわからないというか。
佐伯 だってさ、向こうはメインで辻結花vsV一をやったりとか、WINDY(智美)選手が藤野(恵実)選手とやったり、いろんな部分で旗揚げ戦からしっかりとメンバーを揃えてきたなって凄く感じたの。かたや『ジュエルス』のほうは、しなし(さとこ)選手は間に合わない。MIKU選手もスケジュール的に無理っていう中で、「どうしようか?」っていうのがあったわけよ、実際。最初は試合数もちゃんと組めるかどうかっていうのもあって。

──要は時間がなかったわけですね?
佐伯 そうそう。ウチはちょっと出遅れたからね。

──でも、あえて『ヴァルキリー』と同じ月に旗揚げ戦をぶつけたとも言ってましたよね。
佐伯 いやいや、それもあるんだけど、ほかにもいろんな理由があってね。まず最初に、『ジュエルス』を旗揚げするって決まるまでにホントに時間がかかったの。いろんな問題があって(苦笑)。

──それはスマックガール時代から続く、あまり表に出せないような問題も含めてですか?
佐伯 そういうこと。結局、スマックガールの権利を尾薗(勇一)社長が買ったわけじゃん。ぶっちゃけて言うと、スマックガールの名前でもう一度始めるのか、新しいものにするかっていう中で、いろいろと調整に時間がかかったんだよな。

──スマックの名前を使うメリットって、そんなになさそうな気もしますけどね。
佐伯 未払いとかあったからな(苦笑)。だから当然、俺は主張したよ。「新しい団体にしたほうがいい。そうじゃなきゃ無理」って。だけどやっぱり、尾薗社長はスマックガールっていうのを観てきたっていう思い入れもあって、最初は「スマックでやりたい」って言ってたの。でも、俺は内部の話とか裏の話を知ってるわけじゃん。だから、「スマックでやっていくのはメリットはないよ」って社長だけじゃなく、いろんな人に説明しなきゃならなかったの。そういうことを考えたときに、言い方は悪いけどPRIDEがなくなってDREAMになったみたいなもんだよな。

──規模は違いますけど、そんな感じですよね。
佐伯 そういうことも含めて、新しい団体にしようって決まったのが最初の会見のちょっと前。最初は旗揚げ戦をやった11月16日は、もう間に合わないだろって話になったんだよ、じつを言うと。

──プロモーション期間が満足に取れないと?
佐伯 プロモーションもそうだし、それ以外の準備もできない。ただ、俺は8年間、プロモーターとして格闘技の世界で経験を積んできて、大会数もこなしてきたわけじゃん?

──もの凄い数の大会をこなしてきてますからね。
佐伯 そうでしょ。そういう経験から言わせてもらうと、マスコミも含めて、みんな「プロモーションが足りない」ってよく言うけど、じゃあ会見やったら載るんか! 載らねえだろ!! 小さいところは。

──確かに載らないかもしれませんね(笑)。
佐伯 極端な話そうでしょ。会見やったところで、そんなに載せてくれないじゃん! 新聞だって来たって書いてくれたことないよ! どういうこと!?

──ウチは新聞社じゃないので(笑)。でも、新宿FACEクラスの会場だとスポーツ新聞とかにはなかなか載らないですよね。
佐伯 だろ。それもわかってるし、べつにそんな大きなネタでもないじゃん。ジョシカクの新団体ができたっていうのは。これが「伊調馨が参戦します」ってなったら、みんな集まって、とんでもない会見になるだろ!

──まあ、そうなるでしょうけど、そんな可能性もあったんですか?
佐伯 いやいや、まったくないけどさ。でもね、そう考えると「時間がない」っていうのは言い訳なんだよ、みんな。ぶっちゃけ、チケットを大会の3週間前から1ヵ月前にちゃんと売り出せれば、もう一緒なんだわ。

──なるほど。
佐伯 結局、早くチケットを売り出したら売り出したで、買うほうからすれば「まだ時間があるな」と思って買わないし。それで、『ジュエルス』に関して言えば、日程が決まって、チケットが何日にできてとか、会見の日からチケットが発売になるとか、いろんな計算をしたときにギリギリいけると判断したの。

──これなら勝算はあると判断したわけですね?
佐伯 勝算っていうか、やっぱりね、スポンサーも協賛も旗揚げする前に、「こういう大会になって、こういうことをします」って言ったって、観てもいないうちに簡単にはつかない。やる前からつくんだったらウチとかにもとっくについてるよ! 

──まあ、そうでしようね(笑)。
佐伯 だったら、一回旗揚げ戦をやって、そういう候補になる人たちを呼んで観てもらって、次から支援してもらおうかっていう考え方なのよ。その中で『ジュエルス』のコンセプトとしては、言い方は悪いけど、まずお金をかけたくない。

──コンセプトはお金をかけたくない?
佐伯 そう。とにかく、それが一番大切なんだけど、いままでスマックの何がダメかっていったら、まず金を払わなかった。ほかにも日程がコロコロ変わっちゃうとかいろんな問題があったけど、どこから改善しなきゃいけないかっていったら、まずは金を払いましょう、と。

──大事なことですね(笑)。
佐伯 金を払って、ちゃんと大会を続けていくのが一番大事。マッチメイクがいい・悪いなんて二の次だからね。それにね、ハッキリ言っていまのジョシカクで観たいカードなんてあるわけがない! でしょ?

──ないこともないと思いますけど(笑)。
佐伯 極端な話だけどね。ハッキリ言って、観たいカードって、辻としなしとMIKUとフジメグの絡みぐらいしかないわけじゃん。

──まあ、そうですね。
佐伯 でも、現実に、そんなカードを旗揚げでできるわけないじゃん! 

──それこそ、新宿FACEじゃなく、後楽園ホールでもできるでしょうし。
佐伯 いや、後楽園は無理だよ。そのへんのカード組んだとしても。だいたい、スマックで辻vsフジメグを後楽園でやろうとしてたけど、結局やれてないでしょ?

これから引っ張っていく人間として石岡(沙織)選手と長野(美香)選手は絶対に必要だなと思ってた



──一回、実現寸前までいってたみたいですけど、諸事情で流れてしまったんですよね。
佐伯 俺が思うのは、辻vsフジメグができなかったっていうのは、結局、スマックという団体が、ここで二人が闘いたいって思わせることができなかったからでしょ。でも、極端な話、俺はそのカードはPRIDEだったら実現してたと思うよ。

──PRIDEだったら問題なく実現したでしょうね。
佐伯 そういう部分では、『ジュエルス』は確実にやっていきたい。ただ、最初にマッチメークを組み始めたときに……、これどこまで話していいのかわかんないけど。

──あとでチェックをしてもらいますので、とりあえずお願いします。
佐伯 俺の中でね、『ジュエルス』としてレギュラーの選手を5人〜6人、組んでいきたいと思ってるの。それに関しては、年間契約するとか、そういう部分も含めてベースを作っていきたい。で、選手も安心して年間4試合とかちゃんと試合ができるように持っていきたいって思ってて。ちゃんと次にいつ大会があるかっていうのを明確にしてあげたいなって。

──ジョシカクの世界では、いままではそういったことはなかったわけですよね。
佐伯 いままではね。今回はそういうのを含めた中でマッチメイクをしたの。

──DEEPに近い感じですかね。
佐伯 そうだね。そういった部分では、俺のほうで選手の名前を何人か出したわけよ。ほとんど、今回出てる選手なんだけど。ウチのチャンピオンのしなしやMIKUにしてもそうだし、フジメグ選手にしたって、じゃあ、今後どんだけ『ジュエルス』に出れるかっていったら、ギャラの問題もあるし、正直言って相手もなかなかいないっていう中ではやっぱり難しい部分もある。そう考えると、これから『ジュエルス』を引っ張っていく人間がどうしても必要になってくるわけじゃん。

──そういう選手が出て来ないと困りますよね。
佐伯 そうでしょ。そういう中で考えたときに、俺は石岡(沙織)選手と長野(美香)選手は絶対に必要だなって思ってたの。

──今回のメインで闘った二人ですね。
佐伯 うん。この二人のカードが最初から組めそうっていう話もあったんで、だったら旗揚げ戦はそれをメインでいこうって思って。言い方悪いけど、そのカードが組めれば、あとはどうでもいいやって(笑)。

──そうなんですか(笑)。
佐伯 まあ、実際には「HIROKO選手もほしい」とか「瀧本(美咲)選手もSACHI選手も絶対必要」っていう話はした。そういう選手が揃えばある程度かたちになると思ったし、マッチメイクうんぬんよりも、これからを見据えて今回のメインはこの二人にやらせたい、と。なぜいまかって言ったら、これから先、2年後、3年後に二人が成長してから、もう一度できるじゃん。そのときに、ホントにトップファイター同士でやれるような環境を作ってあげたかった。



※佐伯繁スーパーバイザーの女子格闘技論はまだまだ続く!! 【後編】はこちら!!

【08年11月17日/『kamipro』編集部にて収録】
さえき・しげる■1969年6月24日、富山県出身。01年よりDEEPを手がけ、現在ではDEEP本戦のほかにもclub DEEP、DEEP GLOVE、DEEP X、DEEPメガトンGPなどDEEPブランドの大会を多数手がける。同時に現在は女子総合格闘技ジュエルスのスーパーバイザーに就任。選手からの信頼も厚く、多くの人材をDEEPから輩出している。身長170cm、体重110kg。

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